復旧途中にまた大雨が来る前に確認すること|再浸水・停電・断水への備え
床板をはがして乾かしている最中に、また大雨の予報が出た。そんなときに最初に考えたいのは、家や家財のことより、もう一度避難が必要かどうかです。
公開日:2026/09/26最終更新日:2026/09/26
一度大雨が降った地域は、地面がまだ水を多く含んでいます。前回より少ない雨でも、土砂災害などが起きやすくなっていることがあります。
このページでは、すでに被害を受けた家や地域にまた雨が来るときの確認ポイントを、生活の場面ごとにまとめました。まだ被害を受けていない段階の備えは、大雨・台風が来る前にやることで紹介しています。
安全が確認できるまで、自宅に戻らないでください
避難指示などが出ている間は戻らないでください。冠水した道路を歩いたり車で走行したりするのは危険です。お住まいの自治体の避難情報に従ってください。
まず再避難が必要か確認する
雨の予報が出たら、片付けの段取りより先に「今いる場所は安全か」を確かめます。
前回の雨で、地面は水をたっぷり含んだままです。気象庁によると、土砂災害には今降っている雨だけでなく、それまでに降った雨で土の中にたまった水分が大きく関係しています。晴れ間が見えていても、斜面の近くでは危険が残っていることがあります。
確かめるのは、次の2つです。
- 市区町村の避難情報 — 避難所がもう一度開かれることもあります
- 気象庁の「土砂キキクル」 — 土砂災害の危険度を地図上で色分けした情報で、10分ごとに更新されます
川の近くや、前回水が入った場所に住んでいる場合は、「また同じところまで水が来るかもしれない」と考えて早めに動くほうが安全です。
公的機関気象庁
土砂キキクル ↗大雨による土砂災害の危険度の高まりを地図上で5段階に色分けして示す情報(10分ごとに更新)。土砂災害警戒区域等では早めの避難を心がけ、市町村の避難情報にも留意する。
最終確認日:2026/10/06
乾燥途中の家に戻って作業しない
雨が強まりそうなら、乾燥や片付けは途中でも止めて、安全な場所へ移ります。家財より、自分の身の安全が先です。
床をはがしたまま、送風機を回したまま家を離れるのは心配だと思います。それでも、増水や土砂災害のおそれがあるときに、家財を守るために家へ戻るのは危険です。
家を離れる前にできることは、分電盤のブレーカーを切っておくことです。送風機などがつけっぱなしにならず、停電から復旧したときの火災を防ぐことにもつながります。
家財を2階へ上げる、土のうを積むといった作業は、雨が強くなる前の、安全に動けるうちだけにしましょう。
公的機関資源エネルギー庁
あらためて学ぶ、「停電」の時にすべきこと・すべきでないこと ↗停電時に発電機を使う場合、屋内では絶対に使わない(一酸化炭素中毒の危険)。屋外でも排気ガスが屋内に入るような設置をしない。避難で家を離れるときはブレーカーを切る。
最終確認日:2026/10/06
発電機を使っている場合
停電が続いて発電機を使っているなら、置き場所をもう一度確かめます。雨をよけたくても、家の中・車庫・車内・テントの中では使えません。
雨が降り出すと、発電機を濡らさないように玄関先や車庫へ入れたくなります。けれども、発電機の排ガスには一酸化炭素が含まれていて、囲まれた場所ではたまりやすくなります。一酸化炭素は色もにおいもないため、気づかないうちに中毒になるおそれがあります。
NITE(製品評価技術基盤機構)は、屋外であっても車内やテントの中は、家の中と同じかそれ以上に危険だとしています。置くのは、窓や出入口から離れた、風通しのよい屋外です。そのうえで、発電機そのものが雨に濡れないようにします。濡れると漏電や感電のおそれがあるためです。
給油するときは、エンジンを止めてから、火の気のない風通しのよい場所で行います。燃料の容器は、蓋を開ける前に中の圧力を抜いておきます(ガス抜き)。圧力がかかったまま開けると、燃料が噴き出すことがあるためです。
家の配線につなぐのは避けます。 発電機の電気を家全体に回したいと考える方もいますが、分電盤やコンセントの配線に自分でつなぐような電気工事には、電気工事士の資格が必要です。つなぎ方は、機種ごとの取扱説明書で確認しましょう。
公的機関NITE(製品評価技術基盤機構)
停電時の発電機による CO 中毒や、復旧後の通電火災に注意! ↗携帯発電機は屋内で絶対に使用しない。屋外でも自動車内・テント内は屋内と同等以上に危険。排ガスが逆流しないよう出入口・窓から離れた風通しの良い場所で使う。
最終確認日:2026/10/06
公的機関NITE(製品評価技術基盤機構)
自然災害時にまさかの製品事故!?(報道発表資料・PDF) ↗水に浸かった電気製品は、外観上は乾いても内部に水や泥・塩分が残り、使用再開時に火災を起こすおそれがあるため、そのまま使用しない。停電復旧後は外観を確認し、1台ずつ様子を見ながら使う。
最終確認日:2026/10/06
公的機関資源エネルギー庁
あらためて学ぶ、「停電」の時にすべきこと・すべきでないこと ↗停電時に発電機を使う場合、屋内では絶対に使わない(一酸化炭素中毒の危険)。屋外でも排気ガスが屋内に入るような設置をしない。避難で家を離れるときはブレーカーを切る。
最終確認日:2026/10/06
公的機関NITE(製品評価技術基盤機構)
一酸化炭素中毒の事故防止について(注意喚起・PDF) ↗携帯発電機に燃料(ガソリン)を給油する際は、必ずエンジンを停止し、火気のない換気のよい場所で行う。燃料は指定された容器に入れ、給油前に容器内の圧力をゆるめる。
最終確認日:2026/10/06
公的機関関東電気保安協会
ブレーカーやコンセントの工事について(電気相談事例集) ↗家庭のブレーカー(配線用遮断器)やコンセント(露出型を除く)の交換などの電気工事には、第二種電気工事士以上の資格が必要。
最終確認日:2026/10/06
燃料を確保する場合
発電機の燃料を買い足すときは、まずその発電機の指定燃料を確認します。ガソリン式の場合、携行缶で買うときに本人確認や使用目的の確認があります。
停電が長引くと、燃料を何度も買いに行くことになります。発電機ごとに使える燃料は決まっていて、指定以外の燃料は使えません。種類は取扱説明書で確かめておきます。
ガソリンを買うときは、ガソリン用の携行缶(ガソリン専用の容器)を持っていきます。灯油用のポリタンクにはガソリンを入れられません。セルフ式のスタンドでも、容器への給油は従業員が行います。
買ってきた携行缶は、日なたや発電機の排気口のそばに置かないようにします。消防庁によると、熱くなった携行缶の蓋を開けると、ガソリンが噴き出すおそれがあります。日陰の風通しのよい場所が置き場所の基本です。
家にどのくらいの量を置いておけるかは、地域の消防の案内で確認しておくと安心です。「このくらいなら大丈夫」と自分で決めないようにしましょう。
公的機関総務省消防庁
ガソリンを携行缶で購入される皆様へ(リーフレット・PDF) ↗ガソリンを携行缶で購入する際は本人確認・使用目的の確認が行われる。ガソリンは灯油用ポリ容器に入れることはできない。セルフスタンドでも容器への詰替えは従業員が行う。
最終確認日:2026/10/06
公的機関総務省消防庁
ガソリン携行缶を安全に取り扱うための取り組み(消防の動き・PDF) ↗ガソリン携行缶は直射日光の当たる場所や高温の場所(発電機の排気口の近くなど)に置かない。発電機に注油する際は蓋を開ける前にエンジンを停止し、周囲の安全を確認して、エア抜きをする。
最終確認日:2026/10/06
断水中のトイレ
断水中でも、トイレを流してよいとは限りません。下水道や浄化槽に問題があると逆流することもあるため、自治体や上下水道事業者が使用を認めているか先に確認します。
「お風呂の残り湯やくみ置きの水で流せば大丈夫」と聞くことがありますが、被災した地域ではそうとも言い切れません。下水道の管が傷んでいたり、大雨で下水の水位が上がったりすると、流した水がトイレや排水口から戻ってくることがあります。浄化槽の家では、浄化槽そのものが被害を受けていないかも関わってきます。
流せないあいだは、携帯トイレや簡易トイレなどの災害用トイレを使います。雨で断水や使用制限が長引くこともあるので、数日分を手元に用意しておくと落ち着いて過ごせます。
トイレ・お風呂・給湯器の確認の順番は、水害後、トイレ・お風呂・水道は使える?で詳しく説明しています。
公的機関内閣府(防災担当)
避難所におけるトイレの確保・管理ガイドライン(令和6年12月改定) ↗災害用トイレ(携帯トイレ・簡易トイレ・仮設トイレ・マンホールトイレ等)の種類と確保・管理の公式ガイドライン(PDF)。
最終確認日:2026/10/06
風呂・水道
蛇口から水が出るようになっても、飲めるかどうかは別です。自治体や水道事業者が「飲用可」と案内するまでは、給水所の水や買い置きの水を飲み水にします。
断水や浸水の後は、水が濁ったり汚れが混じったりすることがあります。農林水産省も、断水・浸水の後の水道水は、自治体の「飲用可」の情報を確認してから使うよう呼びかけています。
下水道が被害を受けている地域では、お風呂や洗濯の排水を控えるよう求められることもあります。給水所の場所や時間は変わることがあるので、出かける前に自治体の案内を見ておきましょう。
公的機関農林水産省
停電や断水、大雨による浸水に遭われた地域の皆様へ~食中毒に注意しましょう~ ↗停電で保存温度が保てなかった要冷蔵・要冷凍食品や、浸水した(可能性がある)食品は食べずに処分する。浸水した調理器具・食器は洗浄・消毒してから使う。
最終確認日:2026/10/06
ホテル等へ一時避難している場合
家を乾かすあいだホテルや親族の家に移っているなら、雨のあいだは無理に戻らず、そのまま過ごします。「様子を見に行きたい」と思ったら、まず今本当に戻る必要があるかを考えます。
雨の予報を聞くと、家がどうなっているか気になるものです。ただ、増水や土砂災害のおそれがある中を移動するほうが、家を空けておくより危険なこともあります。家の様子は、雨がやんで安全が確認できてからでも確かめられます。
戻る場合は、避難情報・道路の通行止め・土砂災害の危険を確認してから、明るい時間に、できれば複数人で行きます。
今のうちに準備しておきたいことは、次のとおりです。
- 通帳・保険証券・罹災証明書など、手続きに使う書類を家に置いたままにしない
- 被害の写真は、スマートフォンの中だけでなく別の場所にも保存しておく
- 留守中の戸締まりを確認し、気になることがあれば警察や自治体に相談する
災害ごみ・家財を外に出している場合
家の前に出した災害ごみや家財は、大雨で流されたり散らばったりすることがあります。とはいえ、雨が強くなってから片付けに外へ出るのは危険です。
雨の前に安全に動けるなら、軽くて流されやすいものをまとめておくと、散らばるのを減らせます。仮置場への持ち込みや回収の日程は、自治体の案内に合わせます。
雨で流れたごみが側溝や排水口をふさいでいるのを見かけても、増水しているあいだは取り除きに行かないようにしましょう。
出し方の基本は水害の災害ごみはどう捨てる?で紹介しています。
車
前回冠水した場所に車を置いているなら、雨が強くなる前に、浸水しにくい場所へ移せるか考えておきます。雨が強くなってから動かしに行くのはやめましょう。
車を守りたい気持ちはあっても、冠水した道路を走るのは危険です。水の深さは外から分かりにくいためです。
すでに一度冠水した車は、エンジンをかけずに販売店や整備工場に相談します。詳しくは車が冠水したらどうする?で解説しています。
復旧作業を再開するタイミング
雨がやんでも、すぐには片付けを再開しません。避難情報や土砂災害の危険、道路・電気・水道の状況を確かめ、安全を確認してから再開します。
雨がやんだ後も、土の中に残った水分で、土砂災害の危険がしばらく続くことがあります。気象情報と自治体の避難情報を確認してから動き出しましょう。
家へ向かう途中で、切れて垂れ下がった電線を見つけたら、近づかずに電力会社へ連絡します。家にまた水が入っていたら、家電や電気設備には電気を通さず、まず写真を撮ってから片付けを始めます。家電の扱いは家電が浸水したらどうする?、片付けの順番は水害後の片付けは何から始める?で紹介しています。
公的機関東京電力パワーグリッド
台風や降雪のときは ↗一度水に浸かった屋内配線や電気製品は漏電などの原因となるため使用しない。切れて垂れ下がった電線には触れず、電力会社に連絡する。避難時は分電盤のブレーカーを切る。
最終確認日:2026/10/06
ほかに確認すること
- 大雨・台風の前のふだんの備え → 大雨・台風が来る前にやること
- トイレ・お風呂・水道の確認 → 水害後、トイレ・お風呂・水道は使える?
- 災害ごみの出し方 → 水害の災害ごみはどう捨てる?
- 家電が水に浸かった → 家電が浸水したらどうする?
- 車が冠水した → 車が冠水したらどうする?
- 片付けの順番を知りたい → 水害後の片付けは何から始める?
- お住まいの地域の最新情報 → 地域から探す
参照した一次情報
公的機関気象庁
土砂キキクル ↗大雨による土砂災害の危険度の高まりを地図上で5段階に色分けして示す情報(10分ごとに更新)。土砂災害警戒区域等では早めの避難を心がけ、市町村の避難情報にも留意する。
最終確認日:2026/10/06
公的機関資源エネルギー庁
あらためて学ぶ、「停電」の時にすべきこと・すべきでないこと ↗停電時に発電機を使う場合、屋内では絶対に使わない(一酸化炭素中毒の危険)。屋外でも排気ガスが屋内に入るような設置をしない。避難で家を離れるときはブレーカーを切る。
最終確認日:2026/10/06
公的機関NITE(製品評価技術基盤機構)
停電時の発電機による CO 中毒や、復旧後の通電火災に注意! ↗携帯発電機は屋内で絶対に使用しない。屋外でも自動車内・テント内は屋内と同等以上に危険。排ガスが逆流しないよう出入口・窓から離れた風通しの良い場所で使う。
最終確認日:2026/10/06
公的機関NITE(製品評価技術基盤機構)
一酸化炭素中毒の事故防止について(注意喚起・PDF) ↗携帯発電機に燃料(ガソリン)を給油する際は、必ずエンジンを停止し、火気のない換気のよい場所で行う。燃料は指定された容器に入れ、給油前に容器内の圧力をゆるめる。
最終確認日:2026/10/06
公的機関NITE(製品評価技術基盤機構)
自然災害時にまさかの製品事故!?(報道発表資料・PDF) ↗水に浸かった電気製品は、外観上は乾いても内部に水や泥・塩分が残り、使用再開時に火災を起こすおそれがあるため、そのまま使用しない。停電復旧後は外観を確認し、1台ずつ様子を見ながら使う。
最終確認日:2026/10/06
公的機関関東電気保安協会
ブレーカーやコンセントの工事について(電気相談事例集) ↗家庭のブレーカー(配線用遮断器)やコンセント(露出型を除く)の交換などの電気工事には、第二種電気工事士以上の資格が必要。
最終確認日:2026/10/06
公的機関総務省消防庁
ガソリン携行缶を安全に取り扱うための取り組み(消防の動き・PDF) ↗ガソリン携行缶は直射日光の当たる場所や高温の場所(発電機の排気口の近くなど)に置かない。発電機に注油する際は蓋を開ける前にエンジンを停止し、周囲の安全を確認して、エア抜きをする。
最終確認日:2026/10/06
公的機関総務省消防庁
ガソリンを携行缶で購入される皆様へ(リーフレット・PDF) ↗ガソリンを携行缶で購入する際は本人確認・使用目的の確認が行われる。ガソリンは灯油用ポリ容器に入れることはできない。セルフスタンドでも容器への詰替えは従業員が行う。
最終確認日:2026/10/06
公的機関内閣府(防災担当)
避難所におけるトイレの確保・管理ガイドライン(令和6年12月改定) ↗災害用トイレ(携帯トイレ・簡易トイレ・仮設トイレ・マンホールトイレ等)の種類と確保・管理の公式ガイドライン(PDF)。
最終確認日:2026/10/06
公的機関農林水産省
停電や断水、大雨による浸水に遭われた地域の皆様へ~食中毒に注意しましょう~ ↗停電で保存温度が保てなかった要冷蔵・要冷凍食品や、浸水した(可能性がある)食品は食べずに処分する。浸水した調理器具・食器は洗浄・消毒してから使う。
最終確認日:2026/10/06
公的機関東京電力パワーグリッド
台風や降雪のときは ↗一度水に浸かった屋内配線や電気製品は漏電などの原因となるため使用しない。切れて垂れ下がった電線には触れず、電力会社に連絡する。避難時は分電盤のブレーカーを切る。
最終確認日:2026/10/06
情報確認:2026/10/06
編集:暮らし復旧ナビ編集部
本記事は、国・自治体・公的機関等が公開する一次情報を確認して作成しています。